アプリ内メッセージを利用するために必要な設定について説明します。
事前に必要な準備
アプリ内メッセージはSDKを導入するだけで利用することができます。
SDKを導入すると、アプリ起動のタイミングでアプリ内メッセージを表示することができます。
SDK導入方法は、「開発ドキュメント」を確認してください。
イベントを実装することで任意のタイミングでのアプリ内メッセージの表示が可能です。
イベントを実装した例
イベント名:【完了】チュートリアル
イベントが実行されるタイミング:アプリのチュートリアルの完了時
このようなイベントを実装することで、アプリのチュートリアルが完了したタイミングでアプリ内メッセージを表示することができます。
イベントを実装する場合は「イベントトラッキング」を参考に、SDKの実装担当エンジニアと必要な実装を確認してください。
配信トリガーには適さないイベント
イベントはマーケティング機能のゴール設定やアナリティクス機能など、分析の目的でも利用します。
そのため、イベントがアプリ内メッセージを表示する目的で実装されていないケースもあります。
一部のイベントがアプリ内メッセージの配信トリガーとしてはうまく機能しない可能性があるので、配信トリガーに適さないイベントを説明します。
アプリ起動直後のイベント
SDKはアプリ起動時にアプリ内メッセージの情報をサーバーから取得します。
アプリ起動直後のイベントがメッセージ情報の取得前に実行されたイベントを使用している場合、アプリ内メッセージは表示できません。
ホーム画面で実行されるイベントの例
ホーム画面が描画されるタイミングで「【画面】ホーム」のイベントを実装するとします。
「【画面】ホーム」のイベントを配信トリガーにすると、アプリ起動直後のためアプリ内メッセージの情報の取得前にホーム画面のイベントが実行されてしまい、アプリ内メッセージは表示できません。
この場合、イベントトラッキングに関するSDK実装の修正が行えない状況では、配信トリガーを「アプリ起動」に変更することを推奨します。
実装の変更が可能であれば、対象のイベント実行を数秒遅延させる修正により改善することが多いため、修正を検討してください。
画面遷移前後のタイミングのイベント
本来イベントはアプリの対象画面の表示など、ユーザーの行動をトラッキングするための実装をします。
しかし、画面の移り変わりのタイミングでイベントを実装すると、画面の生成ができずアプリ内メッセージを表示できないことがあります。
アプリは画面を表示するとき、完成された画面がすぐに表示されるのではなく、ライフサイクルと呼ばれる画面が生成される準備を経て、表示する流れをとります。
メニュー画面に遷移するイベントの例
メニュー画面に遷移するためのボタンをイベントで取得するとします。
このイベントを配信トリガーにすると、ボタンをタップしたときにメニュー画面に遷移してしまうため、アプリ内メッセージを表示しようとしても画面生成が間に合わず、表示することができません。
「アプリ起動直後のイベント」、「画面遷移前後のタイミングのイベント」2点に該当し、アプリ内メッセージで使うためにイベントの実装を修正する必要があるのか、マーケターでも確認することができるので、検証方法を説明します。
ID指定オーディエンスを利用した検証方法
実際に端末でアプリ内メッセージの表示を確認することで、イベントがアプリ内メッセージで使用できるのか判断します。
ID指定オーディエンスで検証に使う端末を登録し、アプリ内メッセージを配信します。
ID指定オーディエンスの登録方法は「オーディエンスをID指定で作成・更新する」を確認してください。
検証手順
- アプリ内メッセージを作成します。作成したID指定オーディエンスを配信対象に設定し、検証したいイベントを配信トリガーに設定します。
- アプリ内メッセージを配信し、端末で表示されるか確認をします。ここでアプリ内メッセージが表示できた場合は当該イベントはアプリ内メッセージで使用できると判断することができます。
- アプリ内メッセージが表示されない場合、配信トリガーをアプリ起動に変更し、再度端末に表示されるか確認します。
- 2では表示できないが3では表示できる場合は、当該イベントがアプリ内メッセージでは使えないと判断することができます。
4に該当したイベントは実装の修正が必要となります。
「実装の追加/変更が必要なケース」に記載されている条件に合う形で実装がされているのか、SDKの実装担当エンジニアと確認をしてください。