プッシュ通知のキャンペーン作成方法を説明します。
A/Bテストを実施する場合、本記事に加えて「A/Bテストをする」を参照してください。
作成方法
プッシュ通知を作成します。
[マーケティング] > [プッシュ通知]をクリックします。
プッシュ通知の一覧画面が表示されます。[新規作成]をクリックします。
プッシュ通知のキャンペーン作成画面が表示されます。
次に、それぞれの設定項目を説明します。
キャンペーン
項目 | 説明 |
---|---|
キャンペーン名 | キャンペーン名を入力します。プッシュ通知の一覧に表示されます。 |
キャンペーンのゴール(任意) | キャンペーンのゴールとなるイベントを選択します。 集計されるユーザーはプッシュ通知を開封してから1時間以内にこのイベントを実施したユーザーです。 詳細は「配信結果を確認する」を確認してください。 |
キャンペーンの狙いと実施後の結果(任意) | キャンペーンの狙いと実施後の結果を入力します。 効果測定の画面でメモとして確認できます。 |
通知をニュースフィードとして使う | チェックを入れると、作成したキャンペーンをニュースフィードとして利用できます。 ニュースフィードとは、ユーザーごとのキャンペーンの配信履歴のことです。この履歴を利用することで、今までに送ったキャンペーンの履歴をアプリ内のお知らせ欄で表示するといったことが可能です。 ご利用に際しては、アプリ側で実装が必要になります。詳細は「開発ガイド > ニュースフィード」を参照してください。 |
メッセージ
メッセージの設定項目は、選択した「プッシュ通知の種類」により2パターン存在します。それぞれ説明します。
メッセージ(プッシュ通知「スタンダード」)
項目 | 説明 |
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パターン | パターンを選択します。[追加]をクリックするとパターンを追加画面へ遷移します。 |
タイトル(任意) | メッセージのタイトルを入力します。 iOS15以降、タイトルが未入力の場合、アプリ名が表示されます。 参考:iOS向けのプッシュ通知で、アプリ名が意図通りに表示されません、なぜでしょうか? |
本文 | メッセージの本文を指定することができます。 |
リッチ通知メディア(任意) | メッセージに画像、動画、音声のメディアを添付することができます。 画像 - ファイルフォーマット:JPEG、PNG、GIF - ファイルサイズ:最大1MB - 画像サイズ: - アスペクト比:2対1 - 横幅:1280px 以上 3000px 以下 アニメーションGIFを表示できるのはiOSのみです。 画像ファイルをアップロードするか、または、自社サーバー等でホスティングしている画像ファイルのURLを指定してください。 動画 自社サーバー等でホスティングしているMP4ファイルのURLを指定してください。 動画を配信できるのはiOSのみです。 音声 自社サーバー等でホスティングしているMP3ファイルのURLを指定してください。 音声を配信できるのはiOSのみです。 ※URL記入時の注意点 https:// で始まるURLのみ指定することができます。http:// で始まるURLはサポートしていません。 |
ディープリンクもしくはURL(任意) |
ディープリンクもしくはURLを設定すると、エンドユーザーが通知をタップしたときにそのアドレスをSDKが自動的に開きます。
ディープリンクを指定した場合 アプリ内の特定のページを開きます。 URLを指定した場合 ブラウザでWebページを開きます。 未指定の場合 アプリを通常起動します。 最長で255文字まで指定できます。 指定できるディープリンクの形式については「プッシュ通知やアプリ内メッセージのディープリンクで指定できる形式はなんですか?」を参考にしてください。 |
追加設定 |
iOS端末向けに限ったプッシュ通知においてオプションが2種類設定できます。 1.バッジを表示する チェックを入れると通知を受信したことを示すバッジを表示します。 表示できるバッジの数値は1のみとなります。バッジの数値をカスタマイズしたい場合は、カスタム(JSON)形式を利用してください。 また、一度表示されたバッジを消すにはアプリ側の実装が必要です。 2.プッシュ通知のサウンドを変更する チェックを入れると通知にカスタムサウンドが利用できます。 チェックを入れると表示されるテキストフィールドにサウンドファイル名を入力してください。ファイル名が入力されていない場合、iOSのシステムサウンドが使用されます。 |
通知プレビュー | 「iOS」「Android」のプレビューを選択します。 |
プレビュー | 「通知プレビュー」で選択したプレビューを表示します。 ※注意点 プレビューと実際の通知の表示は異なることがあります。配信時には実際のアプリに設定されているアプリアイコンとアプリ名が使用されます。 |
リッチ通知メディアの注意点
リッチ通知メディア利用の際は、下記に注意いただきご利用ください。
- メディアを添付できるのは、iOS 10以上、Android 4.1以上です。それよりバージョンが低いOSの場合、メッセージのみの通知が配信されます
- iOS:メディアを添付してプッシュ通知を配信する際は、メディアを表示するための追加の準備が必要です。詳しくは「オプション:リッチ通知の受信準備」を確認してください
- Android:メディアを配信する場合、メッセージの本文が一行を超えると省略される場合があります
- メディアはプッシュ通知を受信した際にダウンロードされますが、ダウンロードの時間に制限があります
- iOS:メディアのダウンロードに30秒以上かかった場合、テキストのみの通知が表示されます
- Android:メディアをダウンロードに5秒以上かかった場合、通知そのものが表示されなくなります
メッセージ(プッシュ通知「カスタム(JSON)」)
バッジやサイレントプッシュ通知、カスタムペイロードなど、デフォルトのメッセージでは対応していない内容のメッセージを配信する場合はカスタム(JSON)形式を選択してください。
項目 | 説明 |
---|---|
カスタムペイロード | JSONを入力します。 |
-
Android: カスタム(JSON)形式のメッセージをアプリケーションで受信するには、
FirebaseMessagingService
のonMessageReceived
を実装する必要があります。詳しくは、開発ガイド > プッシュ通知(Android)の「オプション:プッシュ通知受信時の動作をカスタマイズする」をご確認ください
参考:アイコンをカスタマイズする
プレビューに表示されるアイコンは[設定] > [プロジェクト設定]に設定されているものです。実機上では使用されません。
- iOS:アプリのデフォルトのアイコンが使われます
- Android:通知に使われるアイコンを変更できます、詳細は「アイコンと背景色のカスタマイズ」をご覧ください
配信対象者を各パターンに振り分ける
「配信対象設定」 で設定した配信対象者をコントロールグループと、パターン1に振り分けます。
コントロールグループ(統制群)とは、プッシュ通知を配信しない対象者を指します。 キャンペーン自体の効果を計測するために、プッシュ通知を配信するユーザーとプッシュ通知を配信しないユーザーで効果を比較できます。
項目 | 説明 |
---|---|
コントロールグループ | 0%〜99%の範囲で指定できます。 |
パターン 1 | 1%〜100%の範囲で指定できます。 |
均等に振り分ける | クリックすると、コントロールグループとパターン1を50% ずつ均等に振り分けます。 |
均等に振り分ける(コントロールグループなし) | クリックすると、コントロールグループを0%、パターン1を100%に振り分けます。 |
例えば、配信条件を既存ユーザーとした場合に、コントロールグループを20%、 パターン1を80%に設定すると、既存ユーザーのうちランダムに振り分けられた約20%のユーザーにはプッシュ通知が配信されず、約80%のユーザーにプッシュ通知が配信されます。
- 整数のみ設定できます
- 振り分け設定は新規作成時のみ行うことができます
- 配信数の規模により、設定した割合と実際の配信数が乖離することがあります
配信設定
配信時間や頻度の設定をすることができます。
配信の種類として、「時刻を指定して配信」と「プッシュAPIを利用して配信」の2パターン存在します。それぞれ説明します。
配信設定(時刻を指定して配信)
管理画面からプッシュ通知を配信する場合は「時刻を指定して配信」を選択してください。配信時刻を指定できます。
項目 | 説明 |
---|---|
配信の詳細設定 | 「指定された時刻に配信」「プッシュ通知の公開後すぐに配信を開始」のいずれかを選択します。 |
配信時刻 | 「指定された時刻に配信」を選択した場合のみ指定できます。 配信回数と配信時間を指定します。 |
追加設定 | チェックを入れると通知を一定間隔に分割して配信します。 |
配信時刻の設定例は下記のとおりです。
タイプ | 機能 | 使い方 |
---|---|---|
1回 | 作成したらすぐに1回だけ配信 | [プッシュ通知の公開後すぐに配信を開始]を選択してください。 |
1回 | 指定した時刻に1回だけ配信 |
[指定された時刻に配信]を選択してください。 配信時刻に「通知を一度だけ 2023-05-23 10:00に配信する」のように設定してください。 |
定期配信 | 指定された時刻に毎日通知を配信 |
[指定された時刻に配信]を選択してください。 配信時刻を「通知を毎日 10:00に配信する」、「配信開始 2023-05-23 配信終了 2023-06-23」のように設定してください。 終了日を指定しない場合は[終了日を指定しない]にチェックを入れて下さい。 |
定期配信 | 指定された時刻に毎週通知を配信 |
[指定された時刻に配信]を選択してください。 配信時刻を「通知を毎週月曜日 10:00 に配信する」、「配信開始 2023-05-23 配信終了 2023-06-23」のように設定してください。 終了日を指定しない場合は[終了日を指定しない]にチェックを入れて下さい。 |
定期配信 | 指定された時刻に毎月n日通知を配信 |
[指定された時刻に配信]を選択してください。 配信時刻を「通知を毎月3日 10:00に配信する」、「配信開始 2023-05-01 配信終了 2023-12-31」のように設定してください。 終了日を指定しない場合は[終了日を指定しない]にチェックを入れて下さい。 |
毎月n日を利用する場合、月末を指定すると指定日がある場合のみ配信されます。
例:配信期間を2023-01-10〜2023-12-31、配信時刻を毎月31日 10:00に設定すると、2,4,6,9,11月はプッシュ通知が配信されません。
配信設定(プッシュAPIを利用して配信)
プッシュAPIを利用してプッシュ通知を配信できます。APIエンドポイントはプッシュ通知を保存した後に生成されます。
プッシュAPIの詳細な設定方法は「開発ガイド > プッシュAPI」をご覧ください。
配信対象設定
イベントやユーザープロフィール、全ユーザーといったセグメンテーションフィルターをつかって、配信対象となるユーザーを指定できます。
各フィルターは and、and not、orを使って、最大5個まで組み合わせられます。
項目 | 説明 |
---|---|
and | 指定した条件を全て満たすユーザーが対象になります。 |
and not | 指定した条件にあてはまるユーザーが対象から除外されます。 |
or | 指定した複数の条件のどれかにあてはまるユーザーが対象になります。 |
- 配信対象設定は、配信設定で「時刻を指定して配信」を選択した場合のみ設定できます。
フィルター
フィルターとして利用できる項目は以下の通りです。
項目 | 説明 | 注意事項 |
---|---|---|
オーディエンス | オーディエンス で作成したセグメンテーションを利用することができます。 |
フィルターオーディエンス:他のフィルタリング条件と組み合わせることはできません。 インポートオーディエンス:他のフィルタリング条件と組み合わせることができます。 |
イベント | イベント を実行したユーザーをセグメンテーションすることができます。実行した期間や回数を指定することができます。 | |
イベントプロパティ |
イベント を実行したユーザーのうち、実行されたイベントに付帯するプロパティにもとづいてユーザーをセグメンテーションすることができます。 プロパティの名前や値、実行した期間を指定することができます。 |
イベントプロパティのフィルターではイベントの実行回数を指定することはできません。 指定された期間に1度でもフィルターの条件に合致するイベントを実行したユーザーが配信対象となります。 |
ユーザープロフィール |
ユーザープロフィール に登録されている情報にもとづいてユーザーをセグメンテーションすることができます。 SDKでプロフィールの型に数値や日付を指定している場合、「以上、以下、より大きい、より小さい」などをつかって、値を比較する条件を指定できます。 |
|
既存ユーザー | Reproに登録されたすべてのユーザーが対象となります。既存ユーザーから特定条件を満たすユーザーを除外する場合は、 and notでフィルターを追加してください。 |
Andを利用する
例:アプリ起動もお気に入りも実行したユーザーに配信する場合
Aのアプリ起動とBのお気に入り、どちらの条件も満たすユーザー群を指定しています。
And notを利用する
例:アプリ起動はしたが、お気に入りをしていないユーザーに配信する場合
Aのアプリを起動したユーザー群から、Bのお気に入りを実行したユーザーを除外したユーザー群を指定しています。
ORを利用する
例:アプリ起動、お気に入りのどちらか一方でもを実行したユーザーに配信する場合
Aのアプリ起動、もしくはBのお気に入りを実行したユーザー群を指定しています。
よくある利用例
フィルターの利用例をご紹介します。
- 例1:初回起動3日後に、当日アプリ起動していない人に配信する呼び戻し・定着促進をする
- 例2:女性のユーザーを対象に直近3日以内にイベント「出品」かイベント「購入」のどちらかを実行したユーザーへクーポン配布をする
- 例3:無料会員のユーザーを有料会員への転換促進する
- 例4:会員ランクがGoldのユーザーのうち、最後に使った日から90日経ったユーザーに再購入を促す
下書きで保存、非公開、公開ボタン
項目 | 説明 |
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下書きで保存 | 作成途中のプッシュ通知を保存します。 キャンペーンの必須項目をすべて記入していない状態など、キャンペーンの作成途中で作成を一時的に中断したい場合に利用します。 下書きで保存した場合は、後からキャンペーンのゴールやメッセージのパターンを変更することができ、配信日時が設定されていても、実際に配信されることはありません。 作成した下書き状態のキャンペーンは、プッシュ通知一覧画面の下書きタブから選択できます。 |
非公開 | 作成したプッシュ通知を非公開にします。非公開の場合プッシュ通知は配信されません。 |
公開 | 作成したプッシュ通知を公開にします。公開すると、指定された日時にプッシュ通知の配信処理が開始されます。 |
- 公開もしくは非公開をクリックする前に、設定したキャンペーンの内容を注意深くチェックしてください。キャンペーンを公開、非公開で登録するとキャンペーンのゴール、メッセージのパターンが変更できなくなります
確認後、キャンペーンを公開する準備が整っていれば[公開]を、そうでない場合は[非公開]をクリックしてください
- 処理負荷の増大、システム障害等が原因でプッシュ通知の配信開始が配信予定時刻より30分以上遅延した場合、想定していない時間での通知を防止するため、配信処理は自動停止します
- プッシュ通知の配信が中断された場合、メールで通知が届きます。プッシュ通知の配信が中断されるケースは以下のとおりです
- 無効なAPNs証明書、無効なFirebase秘密鍵が設定されているとき
- データポイント使用量が上限に達している場合
- 処理負荷の増大、システム障害等が原因で配信が30分以上遅延した場合
- 配信が中断した場合、配信結果の配信数は0になります