ユーザーIDとは
アプリで管理しているユーザーごとの固有の値を、識別子としてReproに登録するために利用します。
例えば、サービスで使用している会員IDなど、ユーザーを一意に特定できる文字列をユーザーIDとして設定しましょう。
ユーザーIDを設定すれば、エンドユーザーが複数の端末を使っている場合でも、異なる端末から上がってきたセッションデータを同一ユーザーによるものとみなすことができます。
分析の観点から、サービスを利用するユーザーが特定でき、かつ自社システムやCDPとの連携が容易な値をユーザーIDとして設定することを推奨します。
ユーザーIDとして推奨しない値
ユーザーIDを利用することで有効にユーザー情報を活用できますが、設定するのに相応しくない値も存在します。
ユーザーIDとして設定するのを推奨しない値は以下の通りです。
何を設定するのが適切か悩む場合は、担当のカスタマーサクセスまでお気軽にご相談ください。
定義 | 例 | 推奨しない理由 |
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ユーザー自身の操作で変更可能な値 | ユーザー名、アカウント名 | ユーザーIDが変わると別のユーザーとして認識され、行動履歴などが引き継がれないため |
複数ユーザーでの共有が想定される値 | VODサービスにおけるログインID | 1つのユーザーIDに複数ユーザーの行動履歴が記録され、意図しないユーザーにキャンペーンが配信されることがあるため |
重複することが想定される値 | 氏名、ユーザー名 | 別ユーザーであっても同じユーザーとして認識され、意図しないキャンペーンが配信されることがあるため |
個人情報や個人を特定できる値 | 電話番号、口座番号、メールアドレス | セキュリティ・プライバシー観点において、期待されないため |
セキュリティ観点で不安な値をユーザーIDに使う場合は、必ず暗号化して送信してください。
ユースケース
プッシュAPI
ユーザーIDを設定すると、Reproの管理画面からではなく、自社アプリのサーバーからユーザーIDを指定して、プッシュ通知を配信できます。
自社アプリのサーバーを通してプッシュ通知を配信する方法の詳細は「プッシュAPI」を参照してください。
オーディエンス
自社アプリのサーバーからユーザーIDをReproにインポートして、プッシュ通知やアプリ内メッセージの配信対象とすることができます。
ユーザーリストをインポートする方法の詳細は「オーディエンスをインポートで新規作成する」を参照してください。
ユーザーIDエクスポート
任意の設定に合致するユーザーIDのリストをReproの管理画面からエクスポートし、特定の条件に合致するユーザーに絞って分析できます。
ユーザーリストをエクスポートする方法の詳細は「ユーザーIDエクスポート」を参照してください。
留意点
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ユーザーIDを途中で変更することは推奨しません
- 途中で変更した場合、それまでの行動履歴・ユーザープロフィールは引き継がれず、アナリティクス機能の数値も一定期間正しく算出されなくなります
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ユーザーIDが決まらない場合に、仮の値を設定することは推奨しません
- 詳細は「ユーザーIDに設定したい値が決まりません。仮の値を設定してもいいですか?」を参照してください
- 未ログインの状態では、ユーザーIDを設定しないでください
- ログイン機能があるアプリにおけるユーザーIDの設定方法については、「ユーザーIDを設定するタイミングのベストプラクティスを教えて下さい」を参照してください