アプリやWebサイトを操作した特定ユーザーに対し、設定されたユーザープロフィールはID指定オーディエンス機能で閲覧できます。
ユーザー全般に対し、正しくユーザープロフィールが登録されているか不安な場合、対象ユーザー数を確認する方法があります。
ユーザープロフィールの値が条件に合致するユーザーの数を調べることで、期待通り設定されているユーザーがどのくらいいるか把握できます。
ユーザープロフィールは、定義づけを含めお客様に設計いただき実装する機能のため、Reproの機能で正しいかどうか判定することはできません。
この記事で条件に合致するユーザーがどれくらい存在するのか確認する方法を紹介するため、正しく設定ができているかの判断材料として確認していきましょう。
対象ユーザー数の確認方法
ユーザープロフィールが設定されていそうか、対象ユーザー数を調べるため大きく2種類の方法があります。
- 期待どおり値が設定されているユーザー数の確認
- 値が登録されていないユーザー数の確認
フィルターオーディエンス機能を利用し、ユーザープロフィールが設定されているユーザー数から判断します。この機能を利用して、ユーザープロフィールが意図どおり設定されていそうか確認していきましょう。
フィルターオーディエンスの作成方法は「オーディエンス」にて説明します。
期待どおり値が設定されているユーザー数
対象のユーザープロフィールを条件に設定し、設定されているユーザー数を表示します。
例:ユーザープロフィール「会員ステータス」がプレミアム
(文字列)のユーザー数
たとえば、ユーザープロフィールに下記が設定されたユーザー数がどのくらいかを調べます。
- ユーザープロフィール名:会員ステータス
- 値:プレミアム(文字列)
ステップ1:プレミアム
に一致する
- ユーザープロフィール名、値、条件は「一致する」を設定します
- 更新ボタンをクリックします
- 対象ユーザー数が表示されます
上記の場合、「会員ステータスがプレミアム
と一致する」ユーザー数が、5,721であることがわかります。
ステップ2:プレミアム
を含む
- ユーザープロフィール名、値、条件は「を含む」を設定します
- 更新ボタンをクリックします
- 対象ユーザー数が表示されます
この条件では、会員ランクの値として、プレミアム
という値が含まれたユーザー数を意味します。
ステップ1 で「会員ステータスがプレミアム
と一致する」ユーザー数が5,721なのに対し、ステップ2では「会員ステータスがプレミアム
を含む」ユーザー数が10,722と増加しました。
結果として、「会員ステータス」の値にプレミアム
だけでなく、プレミアム
を含んだ他の値(例:プレミアムプラス)も設定されていることが分かります。
プレミアム
の値のみの設定を想定している場合は、意図しない値が設定されている可能性があります。
補足:ユーザープロフィールの型で指定できる条件
フィルターオーディエンスでは、ユーザープロフィールは値の型によって指定できる条件が異なります。
「会員ステータス」がプレミアム
の例は、データ型が文字列でした。そのほかに整数・小数・日付があります。
型 | 条件 |
---|---|
文字列 | 6種類から条件を指定できます。 - と一致する - と一致しない - から始まる - のいずれかである - 登録されている - を含む |
整数・小数 | 8種類から条件を指定できます。 - と一致する - と一致しない - より大きい - 以上 - より小さい - 以下 - のいずれかである - 登録されている |
日付 | 10種類から条件を指定できます。 - ◯日前 以前 - ◯日前〜▢日前 - ◯日後 以降 - ◯日後〜▢日後 - 特定の日付 以前 - 特定の日付 以降 - ◯日前 - 当日 - ◯日後 - 登録されている |
値の型に合わせた条件を指定して、確認をすすめましょう。
もしも確認したいユーザープロフィールがどの型で登録されているかわからない場合、管理画面で確認できます。
ユーザープロフィールの型
ユーザープロフィール設定にて、設定されたユーザープロフィールのデータ型が表示されます。
- 管理画面左メニューの[ユーザープロフィール] > [ユーザープロフィール設定]をひらきます
- 画面右欄にてユーザープロフィールのデータ型で表示されている内容から判断できます
例:ユーザープロフィール「お気に入り登録回数」(整数)のユーザー数
ユーザープロフィールに下記が設定されているとします。
- ユーザープロフィール名:お気に入り登録回数
- 値:整数
- お気に入り登録回数が整数で設定されていく想定
ステップ1:0より大きい
- ユーザープロフィール名、値:
0
、条件は「より大きい」を設定します - 更新ボタンをクリックします
- 対象ユーザー数が表示されます
対象ユーザーが存在すると、登録回数の値に0
より大きい値が設定されたユーザーがいることがわかります。
ステップ2:0より小さい
- ユーザープロフィール名、値:0 、条件は「より小さい」を設定します
- 更新ボタンをクリックします
- 対象ユーザー数が表示されます
ここで対象ユーザーが存在する場合、登録回数の値に0
より小さい値(マイナスの値)が設定されたユーザーがいることがわかります。
条件を変更しながら対象ユーザー数を確認することで、意図した値がユーザーに設定されているか大まかに判断できます。
値が登録されていないユーザー数
ユーザープロフィールの設定漏れがないかを調べます。
ユーザープロフィールが設定されていないユーザーの把握
既存ユーザーから、当該ユーザープロフィールが設定されているユーザーを除外することで、当該ユーザープロフィールが登録されていないユーザー数を確認できます。
確認方法
- フィルターオーディエンスで「既存ユーザー」を指定し、 And not でフィルターを追加します
- 追加したフィルターにて、ユーザープロフィール名、条件に「登録されている」と設定します
- 更新ボタンをクリックします
- 対象ユーザー数が表示されます
上記のケースでは、会員ステータスのユーザープロフィールが登録されていないユーザーが356存在することがわかります。
全ユーザーに設定される想定である場合は、当該ユーザープロフィールの設定漏れが発生している可能性があります。
このように、ユーザープロフィールが登録されていないユーザー数を確認することで登録漏れが発生していないか推測できます。
確認結果が想定と異なる場合
ここまでの確認方法を試し、想定と異なると判断される場合、実装の見直しが必要なケースがあります。
担当したエンジニアへ、「想定と異なる値が登録されている」、「多くのユーザーでユーザープロフィールが設定できていない」といった状況を伝えて、実装を確認してもらってください。
ユーザープロフィールの実装については、開発ドキュメントの「カスタムユーザープロフィール」を確認してください。
ユーザープロフィール設定や、オーディエンス機能を活用して、ユーザープロフィールの設定状況を確認していきましょう。